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2006年10月19日 (木)

外来シジミータイワンシジミの侵略ー(山のうえのさかなたちNo.43)

「魚のぞきの書棚」の方で書いた通り、
うみへびさんから水族館関連の冊子を沢山戴きました。
その中から興味深いものを紹介して行きたいと思います。
うみへびさん、有り難うございます。m(__)m

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さて、戴いた冊子の中から、今回は
姫路市立水族館だより「山のうえのさかなたちNo.43」に載っていた
外来シジミの記事を紹介したいと思います。

◆日本に生息するシジミ
・ヤマトシジミ;汽水域に生息
・マシジミ;川や池に生息
・セタシジミ;琵琶湖固有種
の3種類が生息しており、この内マシジミは不味とされ、
一般に食用として流通しているのは夏が旬とされているヤマトシジミ
である。

◆タイワンシジミとは?
・中国や台湾の川や湖に広く分布。
消費の多い冬場は国内の水揚げだけでは需要に間に合わないため、
輸入されるようになった。

殻の色には幾つかのパターンがあり、
見分けが着きやすいことから図鑑に紹介される事が多いのは、
カネツケシジミと呼ばれるタイプ。
特徴)
・表が黄色くて、内側が白色。かみ合わせの歯(側歯)が紫色になる。

このタイプが台湾では最も身が多く旨味があるので、高級なシジミとして
取引されている。

但し、濃い色合いのものもおり、マシジミとの区別は難しい。

◆なぜタイワンシジミが増えるのか?
1)輸入シジミの取り扱い量が増え、中でも近年はタイワンシジミの割合が
 大きく増えた。
2)販売エリアが全国に及んでいる。
3)調理前に砂出ししたり洗ったりする時に、エラの中の稚貝を容易に吐き
 出してしまうため、下水処理施設へと流れない場合は、溝や川に流れす
 みついてしまう。
4)マシジミやタイワンシジミの独自の繁殖形態
(遺伝するのは精子側のみの遺伝子である。)
 両者は受精後に卵子と精子の核(遺伝情報を含む染色体のある場所)が合体すると、卵子の核は卵の外に出てしまい、真の受精形態を取らない。
遺伝するのは精子側の遺伝子のみで、卵は単なる栄養でしかない。
 精子を大量に持つタイワンシジミは、盛んに水中にも放精しているようなので、この精子と極めて近縁なマシジミが吸い込んで受精すれば、前述の受精方式によって子供は全てタイワンシジミになってしまう。
→マシジミのすんでいる場所でタイワンシジミが見つかると、3,4年でマシジミが消えていく。

ということで、最後にこの記事では、

「今のところ、経済的な価値がほとんど無いマシジミと競合しているので、水産業を中心とした経済や社会に対する影響は低いものの、身近なマシジミが日本から消えてしまうことは許されることではない。」

と締めくくられていますが、全く同感です。
しかし、現状を見てみると、この事態はかなり深刻だと思われます。
その上、マシジミと見分けが難しいタイプも存在するなど、
駆除はかなり困難と思われます。

タイリクバラタナゴの再来にしてはいけないと思いますが、
現状としては、精子や稚貝の河川への流出をいかにくい止めるかなのだと
思われます。

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コメント

スーパーなどで色の違うシジミばかり見ますが、タイワンシジミでしたか!遺伝的にマシジミを駆逐、、、恐ろしい限りです。さぼてんフィールドでは、まだマシジミばかりです。(´▽`) ホッ水産加工場は、、、地価が高くてここにはつくらないからかもしれません。ただ、人為的な放流が仮にあると、、、ゾッとします。

投稿: さぼてん | 2006年10月21日 (土) 19時50分

>さぼてんさんへ私の住む地域では確実にタイワンシジミです。。。もはや駆除は困難な状態だと思いますが、少しでもこの記事を読んで下さった方が考えていただけると、嬉しいと思いますね。それにしても水族館の冊子って、色々な情報が載っているものですね。勉強になります。

投稿: Zacco | 2006年10月22日 (日) 23時09分

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